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ホテル・ラヴィアンローズ 高遠琉加 ill.北上れん
評価:
高遠 琉加
アスキー・メディアワークス
¥ 725
(2008-05)
面白かったです、すごく。
ホテル・ラヴィアンローズを舞台にしたオムニバス形式が2話と
それとは無関係のショートストーリーが1話書き下ろされています。
オムニバスだけれど1話130頁程度あるので質も量も申し分ありません。

ノスタルジックな青春の甘酸っぱい思い出だったり、
忘れることができない辛い恋からの出発だったり。
やりきれなさや切なさが占める割合は多いのだけれど
その中の恋の甘さや青春にかけた熱さ、
破れた恋に流す涙とそれへの呆れ顔とか苛立ちとか、
舞台は同じでも作風も少しずつ違っていて
そこに溢れるいろんなひとのいろんな想いに触れられるのが面白い。
いろんな想いが存在するけれどその想いはどれも真剣で
すっかりそれらにあてられて作品世界に引きずり込まれてしまいました。

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ホテル・ラヴィアンローズ―青―

高校生×高校生。

小野塚カホリの「LOGOS」を彷彿とさせる作品でした。
あの作品ほど陰鬱さはないけれど、終わりが約束された逃避行です。
お互いの苦しみを胸に留めたまま、でもただ一緒にいるだけで
その苦しさは和らいで、お互いの距離を縮めていた二人。
その一人が人を刺したことから、始まった「どこか遠くへ」の逃避行。

決して自由にはなれないのに自由を求めて逃げる二人。
高遠さんの自由を心から求めていた高校生の描き方がすごく好きでした。
棒高跳びとそのとき一瞬空に投げ出される体。
そのひとときの後には地面に落ちているんだけれど、
その瞬間はとても輝いている。
終わりへの恐怖から目を背け、
ただ今を二人で生きる喜びを求める彼らは悲しくて切ないけれど
彼らは間違いなくその瞬間に幸せを感じていて。

こういった青春の熱にうなされた行動と現実の狭間で揺れ動く作品は
彼らの熱も沸騰している分、ダイレクトに心に響いてくるのが
すごく心地よいです。それは、とても切ないのだけれど。

逃避行の終焉とその数年後。
LOGOSの二人も幸せになっていたらこんな感じだったんだろうなぁ。
激しさと熱さは控えめだけれど、幸せな方がやっぱり嬉しいです。



ホテル・ラヴィアンローズ―赤―

ホテルフロントマン24歳×客26歳。

ホテルの一室の幽霊話が発端となったお話です。
心中未遂、自殺未遂と痛い話題が続くのに
どこか可愛いお話に仕上がっているのは彼らの二人のキャラクターによるものかと。
ぶっきらぼうで冷淡で意地悪なのに世話焼きなフロントマンと
繊細な容姿と性格なのにアル中、泣き上戸で頑固な男。

心中未遂と以前の恋を引きずり手首を切った客を優しくなぐさめるのではなく
迷惑だと冷たい言葉をかけながらも何かと傍にいて世話を焼く
フロントマンと彼に泣きながらも怒ったり拗ねたりする客の
二人の関係がすごく好きでした。

昔の恋を忘れ、新しい恋を始める二人なのですが、
昔の恋の相手がとても優しい男なのはそのままで
新しい恋に踏み出していくんですね。
よくある昔の相手は実は悪者で、
そんな男忘れさせてやるってパターンじゃないのが、
作品の優しい雰囲気を一層書き立ててくれていてすごくいいなぁって思いました。

このお話は攻め視点なのですが、高遠さんが
こういった意地悪な男を主人公にするのって私初めて読んだので
本当楽しくて面白かったです。
意地悪なおかげでえっちもエロ可愛かったですし。


「何か言った?」
「なんでもありません」
「……君、僕のことバカにしてるだろう」
「してませんよ」
「嘘だ。目が冷たい」
「こういう顔なんです。すいませんね」
「……」


二人とも本当に可愛くてすごく好き。


B-PRINCE文庫って文庫なのに値段高いなぁといつも思うのですが
分厚いのと面白いのが続いてるので満足度は高いです。
リブレなのに王道テンプレで終わってないところも好きです。
といってものこの作品とFRAGILEしか読んでませんが。
ホテル・ラヴィアンローズはゆっくりでいいので
いつかまたもっといろんな人間ドラマをみせてくれたら嬉しいなぁ。
[BL小説]高遠琉加(春加) | 16:35 | comments(3) | trackbacks(0)
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- | 16:35 | - | -
ダメだった。初めて読み切れなかった本。


久しぶりに駄作を掴まされました。
| | 2008/05/12 12:10 AM |
匿名様、はじめまして、こんばんは。

そうですか、残念です。
私はとても好みで面白い作品だったんですけれど。
また匿名様が素敵だと思う本に出会えれば、と思います。
| ぷり | 2008/05/12 5:57 PM |
初めましてこんにちは。
「ホテル・ラヴィアンローズ」を読んですっごく素敵な作品だなと思ったので、同じようにいいなと思っていらっしゃる方がいらして嬉しくてコメントしてしまいました。
3作とも切なくて素敵だったのですが、私は特に青が好きでした。
最初、「廃墟」とか「建物も死んでしまう」とか書いてあったので誰か死ぬ話かと構えてたのですが、二人が幸せになってくれてとても嬉しかったです。

現在休止中とのことですが、いきなりコメントしてしまってすみません。これからもぷり様が素敵な作品と出会えることをお祈りしております。
| 坂上佳枝 | 2009/11/28 10:56 PM |
It comments.









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